和噺

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福祉の噺

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        和噺   
                         R2/01/07
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何ヶ月か前からスマホでオーディオブックを聴き始めて、当初はアマゾンがやっていっるAudibleってのと、日本の企業がやってるオーディオブックというアプリ、2つを使ってました。で、アマゾンのAudibleの方は再生速度が1、1.25、1.5、2、2.25みたいな刻みだけど、オーディオブックの方は2.0、2.1、2.2みたいな刻みで、そっちの方が良かったので愛用しているという話は、以前、したと思います。おはようございます。僕です。なんか雨ですね。冬の雨ってロンドンみたい。行ったことないけど。
 
で、昨日、久々にAudibleの方を開いてみたら、どうも昔の僕が月額会員みたいなのになっていて、毎月、1コインもらえるんですよ。その1コインってのは、よく分からないんですけど、値段にかかわらず1冊のオーディオブック、というとややこしいな、音声ファイルと交換できるチケットみたいなものです。それが6コイン、溜まっていたんですよ。さっさと解約すれば良かったんですが、完全に忘れていたんですね。まぁいっかと思って、じゃあ6つの音声ファイルをダウンロードしようと、そう思ったわけです。
 
で、適当にダウンロードした中に、和田秀樹さんの「この国の冷たさの正体」って本があって、さっきトイレ掃除しながら、それを聞いていたんですがーー
 
って、ここまで書いて気付きましたが、「この国の冷たさの正体」、オーディオブックの方で聞いていたわ。アマゾンのAudibleじゃなくて。なんだ、今までのマクラの話が全て無関係のことになったぞ。とはいえ、僕はこのメルマガ、ラジオ感覚で書いているので、書き直しはしないのです。生放送気分ですから。まぁ、Audibleのような使っていない無駄な支出は見直そうねという教訓ってことで、ひとつ、お茶を濁させてください。お茶にヤクルト混ぜて、こちら乳酸菌の濁り茶でございます。
 
そう、オーディオブックで聞いたんですよ。宣伝になってしまいますが、聴き放題プランってのが良くてね。たぶん「この国の冷たさの正体」も、それで聞いていたんじゃないかな。そう、何が言いたいかっていうと、その本を聞いていてナルホドと思ったことがあったので、書きたかったのですよ。こっから本題。改めて、おはようございます。僕です。牛乳を飲んだ後のマグカップに気付かずにお茶を入れて、うわ、濁ったと思うことありますよね。これは、あるあるですか? みんなやりませんか? 僕はよくやりますよ。
 
で、どんな話かっていうと、今までの日本の福祉は、国がやっていたのではなく、会社がやっていたという話。会社が終身雇用制度をとって、実質、定年まで労働者の面倒を見ていた。配偶者手当てとか、住宅手当を出していたというのは、これはもう、福祉なんですわ。また、20代や30代は有能であっても給料は低く、そして年功序列で、40代50代となると給料が上がっていく。これはプライベート年金みたいなことなんですね。
 
能力に見合った給料を与えていれば、おそらくは、20代や30代は、50代よりも高くなる場合が多いと思います。元気だからね。だけど一人の従業員の人生設計としては、20代よりも、50代での支出が多くなる。子供の教育費だったり、住宅ローンだったりの支払いが多くなってくる。その時、給料が低かったら困りますわな。なので、20代や30代の賃金の一部を、いわば会社がプールし、運用し、そして50代で還元するというシステムなのだな、と。
 
会社がこういうことを担う以前は、家族や、親戚一族、村社会などの地域コミュニティが、こういうことを補っていたのだと思います。若い時はバリバリ働いて、年をとったら家族に面倒を見てもらう。そういう家族での福祉機能を、代わりに会社が担った。なぜなら、家族でやっていた仕事を、会社が担うようになったから、福祉部門も一緒に担ったのです。
 
だから会社は、本当にファミリーであり、大きな家族。福祉制度をも担う家族。社内結婚したり、部長が良い娘さんを紹介してくれたり、社内で運動会をしたり、お偉いさんには会社が葬式をやったり。ゆりかごから墓場まで、従業員を、家族の一員として、人生の面倒を見る。そういう機能を会社が担っていたんですね。
 
だけど近年、日本の会社は、海外の会社と競争しなくてはならなくなった。会社の競争力を強くしようと思った時に、まずカットするのは、能力に見合っていない50代とかの高齢労働者になるわけです。だから、ここをカットした。年功序列ならば、最後まで勤め上げてトントンになるのに、20代30代を低賃金で搾取しておきながら、後の利を得られる段階で首を切られるというのは、詐欺みたいなもので。ゴーンさんがやったのは、そういうことで、だから恨まれたんでしょうかね。
 
そもそも会社が福祉を行わなきゃいけない、ということではないのです。日本の会社は、不文律的に行わなきゃいけなかったし、家族だと思ったから面倒を見ていたけれども、欧米式の経営では、そんなことをする必要は無いわけです。単純に、賃金に見合っていない従業員はカットするべきなんです。それが、今まで会社に尽くしてきた功労者であったとしても、現時点で利益を生み出していないのであれば、カットする。会社のルールは欧米式のものだから、これは何の問題も無いことです。
 
成果主義というのは欧米式の経営であって、なぜ欧米はそれで成り立つかというと、国が福祉を担うからです。特に北欧なんかは、国ががっつりと福祉を担いますよね。会社は、会社。ただ利益を追求して、従業員として賃金を受け取って、というドライな関係です。別に、従業員の一生の面倒をみる必要もないし、逆に従業員の側も、賃金が高くて待遇が良いところがあれば、気軽に転職する。忠誠心も無いわけです。
 
そりゃ、福祉を担っていないのだから、競争力は高いですわ。社会全体として、福祉と経済活動の分業が、うまくいっているわけですよ。日本は社会全体ではなく、そこをひとつの会社内で一体化させていた。でも近年、欧米式を真似て、福祉の部分を切り捨てた。だから、しわ寄せが労働者、つまり一般市民のところに来たのだな、と。生活が苦しくなったのだな、と。そう理解しまして。ガッテンガッテン!ですわ。ガッテンボタン16連射ですわ。
 
日本は、福祉が行き届いていません。それは、制度というより、気持ちの問題でもあります。生活保護だって、いざ受けようとすると、それに対して批判をする人も多い。国に迷惑をかけるから、良くないことである、と思うわけです。生活保護を受けるに値する人自身が、自制することもあります。人様に迷惑をかけられない、というように。
 
なぜなら、日本は昔から、国が福祉を担ってこなかったから。そこを、会社や家族が行ってきたから。身内の恥は身内で済ます、みたいな概念がある。国に迷惑をかけられない、これは自分の問題だ、そういう気持ちがある。会社ならば頼れるけれど、家族ならば迷惑をかけてもいいけれど、国にかけては、いけない。日本人にとっての国の概念というのが、そういうものなんです。
 
だけど、福祉を担ってきた家族や会社が業務放棄したのだから、これは国がやらなきゃいけないよね、ということ。経済を発展させたければ、一方で、福祉を充実させなきゃいけないということです。これは両立するというか、切っても切れないことなんです。福祉が充実しているという安心感があればこそ、安心してチャレンジもできるわけです。制度をコピーするなら、全部、コピーしなきゃいけない。部分コピーだから、問題が起きる。
 
なのでね。福祉ですわ、福祉。セーフティーネット。どうなっても、生きるには心配が無いという安心感。それを国が、人々に持たせないといけない。本来は憲法で、最低限度の文化的な生活は保証されているのに、実際は憲法を無視ですわ。ホームレスも自己責任。生活保護を受けていれば、回転寿司にも行くなという空気。いや、回転寿司ぐらいは最低限度の文化的な生活に含まれるだろうと思うけれども、まぁ世知辛い世の中ですわ。
 
ってことで、国の福祉が必要だなと感じたのでした。そういや、今日は七草粥の日ですね。無視してヤギカレーを食べましたが。ここで一句。「似てるよね 七草粥と ヤギカレー」。どうですか、この句は。どっちも米を使っているし。味付きの米という意味で言えば、まぁ同じようなものですよね。夏井先生、どうですか。才能ありませんか。七草粥を食べなきゃいけないのは知ってるんだけど、手元にはヤギしかない、という状況を詠みました。また明日。チャオ!
 
──【おまけのはなし】────────
 
さぁ、今日も今日とて夕方の配信ですわ。まぁいろいろあるんですよ。ヤギカレー作ったり、いろいろあるんですよ。さぁ、明日は明日で、朝っぱらから外出しなきゃいけないから、また夕方の配信かな。と、今から言い訳をしておきますが。早起きしたら、昼に配信しますわ。
 
そうそう、まぐまぐから、まぐまぐ大賞の受賞バナーがあるから使ってくださいと言われまして。でも特に使う当てが無いので、使いたい人、バナー使って、このメルマガの宣伝にご協力くださいな。ページ下部からツイートもできるってので、ぜひそちらもヨロシク!
 
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