和噺

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大晦日の噺

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        和噺   
                         R1/12/31
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おはようございます。大晦日ですね。せっかくですから、どうでもいい感じの雑学から行きましょうか。みそか。これは、十日(とおか)、二十日(はつか)、の流れでの三十日(みそか)です。ですから、毎月の三十日、最後の日を、みそかと言っていて、一年最後の日で「大晦日」ってことですね。
 
三十日、別名では「つごもり」とも言います。「おおつごもり」とかね。ファンタジーぽくてカッコイイですが。なぜ「つごもり」と言うかといえば、月がこもる、月がいなくなるから、です。月とは、文字通りの、天空にある月のことでして、旧暦では「一月」「二月」とかの月は、そのもの、月の動きですから。新月が1日で、そこから、3日目は三日月になって、15日は満月であり、三十日のつごもりには月がこもってなくなる、新月になる、というサイクルです。
 
英語のmonthも、語源はmoonです。世界の多くの場所で、月の動きを暦にして暮らしていたんでしょうね。もっとも、今の世界は太陽暦ですが。なんで太陽暦の方がメジャーになったかというと、1年がきちんと「月」で割り切れないからですね。農業をやったりしてたら、太陽暦の方が便利ですからね。で、太陽中心にした時に、月は
併用することができないから、廃れて行ったのでしょう。
 
29.5日が、月の満ち欠けのサイクル。これを太陽のサイクル365で割ると、365÷29.5=12.3ぐらい。おう、中途半端! まぁ自然のものだからしょうがないけど、そもそも「29.5」が中途半端だしな。
 
「1日」とは、地球の自転のサイクル。「1月」とは月の満ち欠け、つまり月が地球の周りを一周するサイクル。「1年」とは、地球が太陽の周りを一周するサイクル。これが、1年=12ヶ月=360日、とか、バシッと決まっていれば簡単だったんでしょうけど、何せ、自然のものですからね。気持ち悪い感じで、ズレている。なので、補正するために、「うるう月」を入れたり、「うるう年」を入れたりして調整したわけです。
 
ちなみに、来年の2020年は、うるう年ですね。2月29日があります。僕は同級生にうるう年生まれ、2月29日生まれの奴がいましたが、よく冗談で「2月29日だから9歳」みたいなのがありましたよ。4年に1度しか歳を取らない、という定番ギャグですね。ま、マジレスすると、法律では「誕生日の前日に歳をとる」と定められており、2月29日生まれのやつは、2月28日に歳をとります。3月1日生まれのやつは、2月28日に歳をとることもあるし、29日にとることもあります。
 
法律の「誕生日の前日に歳をとる」という文面は、2月29日生まれのやつのためにあります。「誕生日に歳をとる」って書いちゃうと、本当に法律上は9歳になっちゃいますから。だから、こんな分かりにくいカウントにしているんですね。もっとシンプルに「2月29日のやつは、うるう年じゃない時は2月28日でよろしくね!」って書けば良いだけなのに、変に美しく一文で定義しようとするから、前日とか、ややこしいことになる。
 
なんでややこしいかっていうと、学校の定義で、学年は「4月1日から開始され、3月31日で終わる」とされており、「満6歳に達した日の翌日以降から始まる学年に就学する」とされている。この学校の法律を作ったやつは、4月1日生まれから、3月31日生まれまでを、まとめて一学年にしようとしたわけですよ。まぁ、普通の感覚ですわ。だから、3月31日生まれの子供が「満6歳に達した日の翌日(4月1日)から始まる学年に入学する」となって、よし、完璧やんと思っていたんでしょうな。
 
だけど、この学校の法律を作ったやつ、たぶん、年齢の法律を知らなかった。まさか、誕生日じゃなく、誕生日の前日に歳をとるとは思っていなかったんでしょう。だから、4月1日生まれの子供は、前日の3月31日に歳をとり、満6歳になって、その翌日の4月1日から始まる学年に加入する。4月1日が「早生まれ」扱いになって、学年の線引きが「4月1日生まれ」と「4月2日生まれ」の間にあるという、気持ち悪いことになっているわけです。
 
まぁ、年齢に関する法律を知らなかったというのは、僕の想像ですが、知っていてやったとしたら怠慢にも程がありますからね。知らなかった、ということにしておきましょう。で、こういうのも、法律をさくっと書き換えちゃえば良いのにね。なんでやらないんだろう。こういう、どう考えても便利になること、誰も損をしないことは、さっさと法律を変えれと思う。4月1日生まれが、なんかかわいそうやん。
 
ま、それもこれも、元はと言えば太陽のサイクルと月のサイクルと地球のサイクルがビシッと決まっていないことが悪いんですわ。宇宙が悪い。4月1日生まれの子が早生まれになってしまうのは、宇宙が原因です。保育園で「4月生まれの子」をまとめて誕生日を祝う時に、一人だけ、みんなより一歳下で、なんか変な思いをしたとしても、それは宇宙が悪いんです。夕日に向かってバカヤローと叫んでください。太陽が悪いんです。
 
話をギュンと戻して、旧暦の月の話にするけど。旧暦は、一日と三十日が新月、十五日が満月。一日は「ついたち」と言いますが、元は「月立ち」で「ついたち」です。月が立ち上がる日、ですね。朔、とも書きます。これも、ついたち、の意味。萩原朔太郎の朔、ですね。
 
で、満月の日は、かなり夜が明るいです。昔は街灯も何もありませんから。一日と三十日が暗くて、十五日は明るい。だから、暗殺は一日とかに行われることが多いそうで。ま、だからこそ向こうも警戒しているし、逆に十五日を狙ってやろうと思う人も、いるかもしれませんが。坂本龍馬が暗殺されたのは旧暦11月15日で、満月の夜です。龍馬は、誕生日と命日が同じだけど、これは旧暦カウントの場合ね。満月に生まれて満月に死んだ。でも太陽暦だと1月3日生まれの12月10日没です。
 
と、一年最後の回を、ウィキを縦横無尽に駆け巡るような雑学噺で終わらせましたが。ま、こんな感じで、来年も、どうぞよろしくお願いいたします。良いお年を! また来年!
 
──【おまけのはなし】────────
 
昨夜は消防団の年末警戒で、消防車に乗って「火の用心」みたいな音声を流しながら、集落をぐるりと回ってきました。1時間ぐらい。たぶん、1年で一番、消防車が長距離を走る日。うちの消防団の消防車は、40年ぐらい前の車ですが、走行距離が6000キロという新古車並み。古いんだか新しいんだか分からない。ま、そんな活躍していないってことは、火事が無いってことで、良いことですね。
 
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