和噺

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根本の噺

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        和噺   
                         R1/12/22
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僕はよく文化の話をしますが、なんでそんなにするかっていうと、当たり前だと思っていることも、時代や場所が変われば当たり前じゃないよという、当たり前のことを伝えたいからです。それが分かると、今、辛い境遇にいる人も、別に大したことないじゃんとか、別の道を選ぶことが簡単になったりとか、すると思うからなんですよ。なので、いろんなパターンで、常識(文化)を相対化したいなと思っているんです。
 
ですから、現代日本の文化にどっぷり浸かって、それで満足している人には、そのまま幸せに過ごせ!で終わるんですが。どうも、そういう人は多くないみたいなので。根本的な治療としては、社会を変革するってことなんですが、もっと手軽な個別の対症療法として、文化や常識を相対化して、強引に「どうでもいいやん」って思って、自由に過ごせや、っていうのが、なんか根本的に伝えたいことなのかなって思います。
 
 
で、そういうことを、僕が自信を持って言える根拠としては、現代日本は豊かであり、少なくとも生物的に生きるに全く問題が無いということです。食料も衣類も安い、空き家もたくさんある、本当に文字通りに「生きていけない」なんていうことは無いんですよ。「生きていけない」「食っていけない」というのは、生物的にではなく、文化的に、ってことです。
 
「親戚縁者や友人知人や社会に認められるように生きていけない」とかですから。で、その辺は文化ってものが絶対のものじゃなくって、常識というのは時と場所が変われば、いくらでも変わるということが分かれば、少しは自由に、生きやすくなるんじゃないの、ってこと。そして日本の場合は、手っ取り早い方法として、田舎に移住するっていうのは、一つの選択肢だよね、ってこと。日本語も通じるし、だけど文化は結構違うし、それで生き方が楽になる場合もあるんじゃないの、ってことです。
 
と、口で言うのは簡単でも、納得するのは難しい。そういうものです。どうすれば、文化が相対的なものと思えるのか。最も効果的なのは、旅でしょうね。長期の旅行。インドに半年行って人生観が変わった、みたいなやつです。全く違う文化の中に身を置くことで、常識が相対化される。旅行が難しかったら、外国人の友人を作るとか。近所のコンビニで働いているやつと仲良くなってみるとか。
 
もっと簡単なのは、映画とか小説です。できるだけ、異国のものを。あと、時代が違うものを。「世界の歴代名作映画ベスト100」を全部、観るとか。世界の名作小説を片っ端から読むとか。物語というのは、違う人生の擬似体験ですから。だけど、現代日本の流行りのものを読んでも、あまり文化の相対化には、ならないんですよ。今、受けて流行っているものというのは、現代の文化を肯定しているものですから。ただの面白い暇つぶしで終わってしまう。
 
「日本は生きづらい」というのは、省略せずにいえば「日本国内で日本文化に従って生きるのは生きづらい」ってことです。衣食住レベルで考えれば、生きやすいと思いますよ。少なくともアフガニスタンよりは絶対に生きやすいでしょう。
 
話は飛ぶけど、問題は学校だよね、と思う今日この頃。保育園や幼稚園に、早けりゃ0歳から入って、18歳までがっつり、日本文化に浸って育てられますから。日本文化センターですよ。0120何とか何とかですよ。米や野菜だって、苗半作といって、育苗時期でその後の半分ぐらいが決まっちゃうんですから。人間だったら、小学校ぐらいまでが苗の時期かね。18歳だったら、苗を通り越してますからね。半作どころか、7割作ぐらい行ってますからね。
 
その大切な苗の時期に、靴下は紺色でワンポイントまでは許可するとか、そういうことをマジでやっているんですから、そりゃどうしようもないわ、と思いますけどね。で、最近の若者は元気がないとか、そりゃそうやろ、と。ヒョロヒョロの苗を育てといて、なんでそれが急激に育つと思ってんねん、と。
 
政府の来年度予算で、就職氷河期世代への雇用補助に、予算が結構ついたそうです。どうも僕は、氷河期世代のど真ん中みたいですね。そもそも僕は、就活も就職もしたことないから氷河期とか知らないんですけど、その世代をがっつり田舎に呼び込みたいですね。同世代だし。で、みんなでマリオカートでもしようや、と。あれでしょ、たぶん、都会だと氷河期世代は「若者」のくくりからは、外れているかもしれないけど、田舎にきたら、まごうことなき「若者」ですから。五十代までは若者ですから。
 
そういうのも、軽い「相対化」です。「若い」なんてのは、相対的な価値観です。周りが自分より若かったら、自分は若くないけど、周りが自分より年上だったら、自分は若いのです。キンカンとミカンとグレープフルーツを並べたときに、ミカンは大きいか小さいか、というのと同じことです。だから、自分が若くなりたければ、周りが年上の環境に行けば若返るのです。小学生の中に入れば、中学生だって大人なのです。そういうことです。
 
そう、現代の学校のよくないところは、同年代だけでまとまるから、自分が「若い」とも「年上」とも、なかなか思えないことですよ。体育会系の部活とかなら、そりゃ先輩後輩関係があるけど、あれは軍隊的だし、なんか堅苦しくて嫌だよね。もっと、幼なじみ的な、兄弟的な、そういう付き合いを、年齢差のある子供の中ですべきだと思うんだけどね。
 
まぁ、無責任に言うだけ言うけど、自由に生きろってことですわ。今まで自由に生きるなって何十年と言われてきた人を、言葉一つで変えるのは難しいと思うけど、可能性が無いわけでもないのでね。そういうことを言うメルマガ ってことです。さて、今日はモンゴル人がイベントでゲルを建てて、なんかモンゴル料理(ヤギをさばくわけではない)を売るらしいので、行ってきますわ。また明日。チャオ!
 
──【おまけのはなし】────────
 
飼っている子猫の髭がチリチリになっている。予想するに、薪ボイラーの焚き口に近づいて、髭が焼けたのではないだろうか。寒いから暖を撮ろうとしたのか、興味本位で近づいたのか。いずれにしろ、ケモノが火を怖がるというのは嘘だということが分かった。
 
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