和噺

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共存の噺

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        和噺   
                         R1/11/10
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たまには普通の田舎暮らしの話でもしましょうか。おはようございます。僕です。窓の外の景色は大自然で美しく、山の稜線が日の出前で、赤紫色に染まっていきますよ。ただ、ガラス窓に子供の手の跡がベタベタと付きまくっていて、汚いこと、この上ない。美醜のコラボレーションです。
 
 
本日のテーマは、田舎暮らしの人付き合いについて。All Aboutみたいな感じですね。都会のドライな人付き合いに慣れた筆者が、果たして田舎の濃密な人間関係の中でやっていけるのか!?みたいな。まぁ、普通にやっていけますけどね。
 
僕個人に関していえば、人付き合いに何の苦労もありません。ただ、それは僕の個人的な性格によるところが大きいですから。スーダンに移住したとしても、特になんとも思わないでしょうし。ですが、たしかに周りの移住者とかを見ていると、苦労している人もいるし、地元の人と関係を築けない人もいる。その辺の一般化した話を、だらだらとしようというのが、今日の目的です。
 
とりあえず、田舎の側もいろいろある、ってことです。「田舎」と一口に言っても、そりゃ、ウエルカムな田舎もあれば、排他的な田舎もあります。千差万別です。「田舎暮らし」なんて一口には語れないのですが、そういうのを無理やり語らないことには「田舎暮らしの人付き合いについて」で語れないから、語りますけれども。細かいことは気にすんな、わかちこわかちこ、ですよ。
 
具体的なことを言えば、集落のほとんどが同じ苗字、ってのは面倒くさいです。はい、偏見ですよ。だけど、そういうところって、親戚同士が繋がっていたりして、なかなか外部の人が溶け込むのが難しい感じがします。いろんな苗字がある集落の方がいいですよね。初代の移住者(僕みたいなの)じゃなくても、移住者の三代目ぐらいが集まっていたりすると、苗字バリエーションが増えています。これが「十代続いている」とかだと、苗字バリエーションが少なくて、親戚同士になっていたりする。より濃度が高い。
 
つまり、田舎といっても、江戸時代以前から続く集落と、明治期ぐらいに作られた集落、昭和期の集落、みたいなのがあります。明治や昭和ぐらいは、田舎であっても、そこまで文化が濃ゆくなかったりする。人間関係においても、ドライな、都会的な雰囲気が多い。繰り返しますが、偏見ですよ。
 
で、集落の仲が良くない方がいいところが良いです。え、逆じゃないの?と思われるかもしれませんが。僕は、集落みんなの仲が良くって、移住者もどんどん来てください、みたいな田舎は避けたいですね。その輪に加わりたくない人を認めないんじゃないの?と思っちゃうから。
 
人間ですから、当然、気が変わったりすることも、あるわけですよ。最初は、仲良くなっていたけれども、何かのきっかけで個人間でのトラブルが起きたりすることもある。そうなった時、集落の仲が良く、この集落はみんなで一つ!みたいなところだと、完全に浮いちゃう。
 
だけど実際のところ、移住者受け入れに熱心な田舎って、そういう雰囲気のところが多い気がします。仲が良い集落ね。そもそも、集落が一枚岩じゃないと、集落全体をあげての移住支援活動とか、難しいですからね。
 
あ、今更ながら言いますが、数千人単位の「市町村」じゃなくて、数十人から百人ぐらいの「集落」の話、です。「市町村」はサイズ的に、人間関係がどうのこうの、というレベルじゃないですから。「〇〇町は排他的」とか、無いですから。数千人の意思統一があるとか、普通、あり得ない。もっと細かい「〇〇町の〇〇集落」のレベルのことね。
 
で、その〇〇集落が一枚岩になって、移住者受け入れを熱心にしていて、集落活動も盛んに行っているみたいなのは、僕は好みじゃないです。当然、そこにフィットすれば、心地良い生活が遅れるだろうけど、人間関係的には、ハイリスク・ハイリターンです。超仲良くなれる可能性もあるけど、浮く可能性もある。学校の「クラス」ぐらいで考えた方が良いかもしれません。文化祭の出店とか、クラス活動を熱心にやるクラスに、ハマれば楽しいけど、ハマらないと地獄でしょう。そういう感じ。
 
じゃあ、どういうところが良いのか。学校のクラスで言えば、いろんな人たちが互いに争わず共存している感じのところ。運動部グループもいて、真面目グループもいて、オタクグループもいて、どこにも所属していない人も、普通にいられる。クラス全体の仲が良いわけではないけど、まぁ、文化祭とかは、やらなきゃいけないから適当なことをやっておこうか、みたいな感じ。人間関係的には、ローリスク・ローリターンです。バッチリハマれて思い出になる学生生活が送れるわけじゃないけど、浮くこともあり得ない。
 
田舎の集落で言えば、集落活動に出てこない人も、普通にいる。だけど、それはそれ、っていう感じで収まっている。地元の人同士が、そんなに仲が良くなかったりする。移住者もチラホラいる。かといって、その移住者も、まとまっているわけでもない。そういう感じの集落だったら、非常にやりやすいですよね。
 
共存っていうのは、皆が一枚岩で仲良くなる、っていうことでは無いと思うのです。だって人間同士、どうしてもウマが合わない人とかって、いますから。そういう時に、それはそれで、お互いに存在をそこそこ認め合って生きるというのが、共存です。クラス活動に参加しない人を糾弾するんじゃなくて、それはそれでいいじゃん、ぐらいのが、共存。運動部グループと、オタクグループが、別に仲良く話すわけじゃないけど、お互いに存在を認めつつ、文化祭の出店ぐらいは一緒にやるぐらいが共存。
 
ま、移住するなら、そういうところの方が、やりやすいですよ。周りに合わせることもなく、そのままの、楽な状態の自分でいられますから。あと、逆に、受け入れる側から言えば、最低限のことだけしてくれたら、あとはどうでもいいじゃん、ぐらいの気持ちで構えておきたいよね。違う人を認めるってのが、平和への第一歩。みんな仲良く、みんな違って、みんな良い。そんな感じです。
 
──【おまけのはなし】────────
 
先日、7時間ぐらいドライブしていたら、その影響で、どうも腰が痛い。普段、椅子に座ることが全然無いですからね。7時間も同じ姿勢でいると、腰にくる。むぅぅ。
 
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