和噺

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お墓の噺

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        和噺   
                         R1/09/03
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読者の方から「お墓の噺」のリクエストをいただいたので、書きますよ。こんにちは僕です。みなさん元気ですか? 元気じゃないなら、何かを変える必要がありますよ。
 
さて、田舎のお墓事情と言っても、身も蓋もない言い方ですが、千差万別です。前にも書いたと思いますが、田舎ってそれぞれ「違う」んですよ。都会は「似ている」のです。田舎って、それぞれの土地や自然状況や食糧生産方法などにあわせて、独自の文化が築かれているんです。一方、都会とは、いろいろな背景を持った人たちが集まる土地ですから、ある程度、均(なら)された文化になるのです。東京も大阪もニューヨークも似ているのです。
 
だから「田舎のお墓事情」といっても、土地によって全然違う。共通した「田舎のお墓事情」なんて無いですよね。ましてや「お墓」のように、土着の文化ど真ん中みたいなテーマですから、土地の事情が色濃く現れていて、何も言えねぇ、と北島康介状態ですわ。
 
だけど、四国の山間部にある人口百数十人の、うちの集落のことなら語れますよ。なので語ります。うちの集落は、神道が多いですね。仏教もありますが、9割ぐらいは神道という感じです。その理由を近所の人に聞いたら「仏教は、いろいろと金がかかることが多いから、神道が良い」ってことで、まさかの経済的な理由! まぁ、それはその家だけかもしれませんが、意外と的を射た意見かもしれません。
 
たしかに、神道って安いんですよ。戒名もつけないでしょう。檀家からの集金みたいなものも基本的に無い。お仏壇みたいなのも必要ない。位牌も無い。仏具の代わりに、その辺に生えている榊(さかき)を捧げれば良いだけですから。コスパ◎です。イスラム教みたいに、何を食べちゃいけないみたいな縛りも無いしね。自由度も◎です。
 
余談ですが、我が家を建てる時に、うちには「神様スペース」を作ったんですよ。90センチ四方の、床の間みたいなスペース。今は、神社からもらった、お札(ふだ)を貼ったりしているスペースです。うちの集落は神道がメインだし、そのうち、神主さんを呼んで「神様を下ろす」という儀式をやってもらおうと思っているんですけどね。何か、やらないまま9年ぐらいの時が経ってしまっていますが。
 
僕は別に特定の宗教を信じているわけじゃないですが、宗教っていいな、とは思っています。家の中の一箇所ぐらい、神様スペースを作った方が、生活が豊かになると思いますよ。ゲスな言い方では、神様に責任転嫁できる部分もあるから、心が楽になるし。ましてや、多くの人が「孤独」を感じる現代社会、適度に神様をマインドの中に取り入れることは、精神衛生上よろしいと思います。
 
「お墓」というテーマに絡めれば、ご先祖様でもいいんですけどね。位牌とか遺影が目に入る位置にあると、常に死を意識して、またご先祖様に感謝して、襟を正して生きやすくなるかなと思いますし。またいつか語ろうと思いますが、宗教って「行動様式」なんですよ。こういう場合には、こう行動しろ、という様式こそが宗教です。そんなに毛嫌いするものでもないし、あったほうが良いと思います。
 
あと、宗教って外部から見たら「宗教」だと見えますが、その内部にいる場合は、それが「宗教」とは気づきません。日本だって、日本文化という、外部から見たら「宗教」みたいなものがあるんですよ。周りに迷惑をかけちゃいけないとか、お天道様が見ているとか。それらの行動様式が明文化されていないだけで、これも宗教ですよ。なぜ明文化されていないかといったら、単一民族だからです。多民族を含めるなら、文章化する必要があります。ま、宗教と文化って、ざっくり同じものです。
 
はいー。話を戻しまーす。お墓のことー。うちの集落は、そんなこんなで「神道」が多いんですけど、神道のお墓って「〇〇家の墓」ってやらないんですね。いや、うちの集落だけの事情かもしれないけど、「〇〇家の墓」って見ないですね。基本的に、個人の墓。「山田太郎」みたいな、名札みたいに個人名がドドン!と、お墓に刻まれています。一人一個。あ、お墓だから一基(いっき)か。一人一基です。ひょっとして昔、石材屋に優秀な営業マンがいた結果かもしれませんが、とにかく一人一基です。
 
で、集落の共同墓地みたいなのもあるんですが、自分の家の敷地内に墓スペースを持っている家も多いですね。家の横にある場合もありますが、ちょっと離れた田んぼの脇とかにある場合もあります。現在の法律では、自分の敷地内とはいえ、勝手に墓地をつくることは許されていないんですけれども、歴史的にずっと墓があった場合は、別にそれを撤去しなくてもいいわけです。田舎の、ポツンとある個人の墓は、そういう歴史的な事情で個人の敷地にあるってことですね。
 
僕も、自分の敷地内に墓地を作りたいんですよ。東京の高尾に我が家の墓はありますが、すげー遠いのでね。もう何年も行っていないですよ。将来的には、四国の我が家の敷地内に引っ越させたいね、と思っています。この世で順番待ちしている祖母(92歳)もいるしね。生活的には、墓と家が隣接しているのがベストですよね。
 
で、自分の家に墓地を作れないか、調べたことがあるんですよ。今からイイこと言うから、メモっておいてね。いくよ。「墓地とは、地下部分に納骨するものであり、地上部分に納骨するものは墓地ではない」。はい、これ超重要! いいですか。つまり、骨を地下に埋めなきゃ自由! 墓地の法律の適用外! 何をやっても良し! テストに出るよ!
 
お墓って普通、地下部分にコンクリで囲まれた60センチ四方ぐらいの部屋っぽいのがあって、そこに骨壷を入れるでしょう。あそこって「地下」でしょう。でも、地上部分にあれを作るんですよ。「お堂」みたいなものですわ。そこに、骨壷を納める。これは墓地じゃないんです。許可、いらないんです。僕はね、自宅の敷地に「お堂」を作ろうと思っているんですよ。で、そこに先祖の骨壷とか入れようかな、と思っている。
 
まあ、危惧するのは、このメルマガの文章が総務省とか、どこか知らないけど、お墓を管理している役人さんの目に触れて「やべ、法律に不備があった!」ってんで「地上もダメだよ」ってなっちゃうとマズいから、さっさとやろうと思いますけれどね。仏教団体がロビー活動をしだすかもしれないし。素敵なお堂、というか、アースバックで作って漆喰で固めたりしてもいいんですけど、で、お花畑で囲んで、桜の木とか植えちゃって。素敵でしょ。そういうお墓(お堂)を作りたい。
 
まあ、責任は持てないから、マジでやる場合には、皆さんのお抱えの顧問弁護士に相談してくださいよ。そういう裏技的な、お墓の作り方もあるってことです。田舎で敷地が広いなら、やったらいいと思いますよ。
 
あと、読者の方からいただいた質問では、(読者の方の)田舎のお墓をどうしよう、世話をする人もいないし、女性は墓を引き継げないし、とか、いろいろあったんですけれども。なんか、噂の東京マガジンとかの情報によれば、墓を移ろうとすると、悪い坊主が嫌がらせするんでしょ? 墓を移すのに、なんとか料を数百万円、請求されるから困っちゃう!みたいな。すげーあやふやな話ですけど。
 
またもや身も蓋もないことを言いますけど、魂とか無いですし、死者が安らかにとか、生きているこちら側が勝手に思っているだけですから。生きている人が納得するなら、なんでもいいんじゃないですか。お墓も、葬式も、すべて生きている人のためにすることですよ。生きている人が納得すれば、何でもいいんです。死人に口なしですよ。化けて出るとか、無いですから。
 
お墓を管理している宗教団体は、いろいろルールがあるでしょう。それに従ってもいいし、従わなくてもいい。嫌な坊主だなと思ったら、骨壺だけ持ち出して、寝室の隅にでも飾っておいたらいいんじゃないですか。それでご先祖様が落ち着いていると、生きている私たちが納得するのであれば、それでいいんですよ。そもそも骨壷に魂はない、位牌にこそ魂が、とか思うのなら、位牌を大切にすればいいし。千の風になっているから、お墓にはいませんと思うなら、それもまた良しです。
 
ですから、何でも自分が納得できれば、それが正解です。ご先祖様は、住み慣れたお墓が良いはずだから、遠いけれども、頑張ってお墓まいりをしようと思うなら、それでいいし。
 
僕の個人的な意見は、魂とか無いけど、近くに「死」を意識できる場所があり、ご先祖様からの繋がりを意識しやすい形で近くに置くことは、肥大化しがちな自己を抑えることになるから、良いと思いますよ。簡単に言えば、より良い人になれると思うから、神棚やお墓は近くにあればいいなと思います。
 
──【NEWS PICKUP】────────
 
サハラ砂漠、昔は緑にあふれていた
 
たった5000年前のことですって。サハラ砂漠が緑だったのは。その頃、牧畜とかもやっていたんですね。面白いね。その文化の痕跡とか、どこにあるんだろう。聖書の物語のベースにも、なっていそうだけどね。
 
気候変動でサハラが砂漠になって、あぶれた人たちがナイル流域に集まって、公共事業的に、また奴隷的に、ピラミッドを作るとかいう流れって、しっくり来ない? エジプト文明の根っこには、気候変動によりサハラを追い出された人たちがいるのかもしれない。そうすると、エジプト奴隷がユダヤのベースになったのだから、ユダヤ、キリスト、イスラムの根っこには、サハラの遊牧民があるってことになる。超面白い。
 
今や消え去ったサハラの遊牧文化がどのような形だったのか、思想だったのか。知りたいね。アフリカは熱いよね。面白いよね。人類誕生の地だからね。そういや、スフィンクスも、元々は大きな動物の像で、顔面だけを後から掘り直したという話がありますよね。「ムー」で読んだ。
 
スフィンクスはピラミッドと同時期じゃなくて、1万年ぐらい昔のもので、その証拠にスフィンクスの胴体部分は雨で削られた跡があるけど、顔面部分には無い、とか。それと、スフィンクスの顔は胴体部分と比較して、アンバランスに小さいから、これはファラオ時代に掘り直されたものである、とか。
 
つまりエジプト以前に、スフィンクスを作るレベルの文明があったってことですよ。1万年前に。そのベースが、サハラの草原の遊牧民にあるとすれば、理解できます。豊かな巨大文明があったけど、今やサハラの砂の下。いいねー。好きなんです、こういう話が。グーグルの衛星から、赤外線カメラみたいなので見えないの? サハラの砂の下。頑張れよグーグアース。
 
──【BOOK REVIEW】────────
 
 
台湾・東京から帰ってきてから、ドタバタ忙しくて読書できていない。良くないね。読書の時間を取らないとね。ということで、特に本を読んでいないので、面白い漫画の紹介。前に紹介したっけ? 繰り返しになっていたらごめんね。
 
超有名ですけど、知らない人もいると思うので。ヴィンランド・サガ。古代バイキングの話です。超面白いです。特に第一部の1〜8巻は激アツです。第二部は、なんかパワーが落ちた感じがするけど、それでも面白い。ま、8巻までは読みなさい。
 
今、kindleだったら1、2巻は無料で読めるみたいですよ。Kindle Unlimitedに入会していなくても大丈夫。スマホkindleアプリ入れて(無料)、ダウンロードすれば無料で読めます。kindleは、結構、最初の数巻は無料で読める漫画があるから、試してみたらいいですよ。
 
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