和噺

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しんどい君の噺

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        和噺   
                         R1/08/25
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読売新聞が「#しんどい君へ」というハッシュタグで、いじめや不登校などの子供に対するメッセージを取り上げる企画をやっていまして。最初見たときは「しんどい君(きみ)へ」じゃなくて「しんどい君(くん)へ」と読んじゃって、なんだ「しんどい君(くん)」って、馬鹿にしてんのか、吉田戦車の「いじめて君(くん)」みたいだな、とか思ったんですが。みなさん、こんにちは。僕です。お元気ですか。ごはん食べていますか。
 
その読売新聞の記事によれば、昨年の子供の自殺率って、統計を取り始めた1978年以来で過去最高なんですって。昨年の高校生以下の自殺者数が599人です。だけど、そもそも死因をきちんと「自殺」と言えるのって、遺書があったりとか、確実に自殺だなと客観的に判断できるケースだけですから、実際はもっと多いわけですよ。例えば、衝動的に電車に飛び込んだりしたら、おそらく「事故死」なんです。
 
自殺者数のカウントの仕方って各国で基準が違っていて、例えば原因不明の何割かは「自殺」でカウントすべき、みたいな国もある。WHOの基準も、日本の基準とは違うんじゃなかっただろうか。詳しく知りたい方は、多分その手のブログとか、いろいろあるから調べてみて(丸投げ)。ポイントは、自殺者数ってのは、公表されているよりも実際は何倍も多いということ。そして、未成年者の人口が減っているから「自殺者数」は減少しているけど「自殺率」は過去最高であるってことです。
 
未成年者の自殺原因で最も多いのは学校関係ですって。そりゃそうでしょうね。上記の読売新聞の記事のグラフでは、150人ぐらいが学校原因で自殺している、と。じゃあ対策としては、スクールカウンセラーを配置しようとか、相談窓口を設けようとか、しかもLINEで相談を受けちゃうぞ、みたいな話になってくるわけですよ。
 
なんかね、そういうのって違うんじゃないのと思う。だって根本は学校でしょ。明らかな原因があって、それで150人ぐらいの子供が、もっと言えばおそらくその何倍かの子供が、死んでいるわけですよ。もし、ヤバイ伝染病があって、年間で300人の子供が死んでいます、と。もし、ヤバイ犯罪組織があって、年間で300人の子供を殺害しています、と。そうなったら、どうします? もう全力をあげて原因を解決するでしょう。
 
その伝染病撲滅のために、何百億円とかかけて対策するでしょう。犯罪組織を壊滅させるために、警察も総力をあげるでしょう。だけど「原因が学校」であると、さてどうしたものか、「しょうがないよね」みたいな空気がある。だって学校が辛いのは当たり前だし、みんな行きたくない中、頑張って行っているんだし。結局、本人が弱いんじゃないの、という空気になってしまう。だから、根本の原因をどうにかしようとは思わない。というか、学校が根本の原因であるとは、本心では思っていない。
 
いや、普通に考えて、同い年だからってだけの理由で子供を集めて、朝8時から夕方まで閉じ込めて、訳の分からん知識を覚えさせて、運動とかさせて、何、その組織? 怖くね? 普通、嫌じゃない? そんなところに行きたいとか言う奴って、逆に家庭で虐待されてんじゃねぇの?って疑うレベル。まず、学校って嫌なところなんですよ。その根本を認めようよ。学校に行きたくない、ってことの方が「普通」なんですよ。人間として当たり前の反応ですよ。
 
宗教団体の内部にいる人は、それに何の疑いも持たないでしょう。我々にとっての「学校」とか「会社(働かなきゃいけない)」とかって、そういうものなんですよ。あまりに当たり前すぎて、それが宗教であることにも気づいていない。どんな苦行をさせられていても、みんながそれをしているから、それができない自分の方が悪いんじゃないかと思っちゃう。
 
だから「学校に行きたくない」という人に対して「辛かったら休んでいいんだよ」と言いますが、その言葉の裏には「でも、さっさと元気になって、また学校に来ようね」みたいなメッセージが、あるじゃないですか。むしろ善意として言ってくるじゃないですか。だってスクールカウンセラーとか、学校教にどっぷりはまっている上級信者でしょう。信心を失った人を、再び正しい道(学校)に戻してやろうとしているわけでしょう。
 
宗教内で幸せにやれている人は、別にいいですよ。幸福なんだから。学校に楽しく通って、好きにすればいいじゃないですか。だけど、そうじゃない人に対しては、学校という宗教の外にある人のメッセージ、外にある人の行き方を伝えた方がいい。カウンセラーとか相談員なんて、宗教施設内の人ですから。
 
いっそのこと、マサイ族にでも相談させた方がいいですよ。「学校? 日本にはそんなのがあるの? 大変だね。マサイ族はサバンナで生き抜く成人の儀式があるんだよ」みたいな、全く明後日の方向からのアドバイスが来ますから。
 
そのほうが、世界が広がる。みんな学校教に戻す方向の手助けばっかりしているけど、そしてそれを善意からしているけど、違うんです。学校よりも世界は広くって、そこにハマらない生き方もあるんだってことを、伝えないといけない。でも、それが分かっている人なんて、ほとんどいないと思う。
 
まあ、僕の知っている世界も、ごく一部ですが、それでも「草刈りさえ出来たら、田舎で生きていけるよ」ぐらいは伝えられます。草刈りは丈夫な体さえあれば、OKです。簡単でしょ。学校に行く必要も無いですよ。それで立派に稼げるよ。
 
学校に行かなきゃ生きていけない、って思っている子供に対しては、そのぐらいのメッセージでいいんですよ。「草刈りさえ出来ればいいよ」は、一つの、学校の外にある価値観です。「生活保護を受けて生きればいいじゃん」でもいいですよ。「サバンナで1ヶ月生き延びたらマサイ族になれるよ」でもいいんですよ。学校に戻そうとするんじゃなくて、学校以外の行き方を伝えなきゃいけない。
 
「#しんどい君へ」で、いろいろなメッセージを有名人の方が送っていますが、そういう人も、そういう方向から言ってあげればいいのにと思う。お笑いで成功した人は「学校に行かなくても、面白い漫才が出来たら、それだけでお金が稼げるし、仲間もできるよ」とか、それで良くない? もちろん漫才の才能のある人なんてごく一部だけど、それで、ごく一部の子供が納得できればいいじゃない。
 
まあ、新学期が近いですからね。もし皆さんも、身の回りで「学校に行きたくない」って相談を受けたら、ぜひ「学校に行かなくても生きていけるよ」と教えてあげましょう。「学校に行けるようになるサポート」じゃなくてね。
 
ていうか、学校に行かなくても生きていける方法なんて、山ほどあり過ぎて、もうご自由に、としか言いようがないほどですけどね。空き家もたくさんあるし、食べ物も余っているし、現代日本で死ぬ心配なんて皆無だから好きにすればいいですよ。そんな感じでオーケーです。ではまた明日。チャオ!
 
──【NEWS PICKUP】────────
 
24時間テレビのマラソン走者に水卜アナウンサー
 
会社員に「マラソン走れ」ってオファーはパワハラ案件ではないの?と思いましたが、本人もやりたいなら良いんでしょうか。ただ、こういうのを「良いこと」として喧伝するのって、従業員の権利って方向とか、働き方改革みたいな方向とは、相反すると思うんですけどね。誰もそういう自覚がないのも、これまた宗教の特徴です。
 
──【BOOK REVIEW】────────
 
『トランプ 最強の人生戦略』
 
バロン君が生まれた時の話が出てくるから、10年以上前のものだと思います。面白かった。トランプ氏の激アツなビジネス魂がビンビンと伝わってきます。Kindle Unlimitedで無料で読めるので、登録している方は、ぜひどうぞ。
 
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