和噺

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終戦の日の噺

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        和噺   
                         R1/08/15
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台風10号がヤバイ。このメルマガを本日の朝に書いていますが、なかなかパワフルですね。2週間ぐらい前の台風8号、あいつは九州の方を通っていて、四国は強風域にも入っていなかったんだけど、8号も実際はめちゃめちゃ風が強かったですわ。逆に、天気予報では強風域に入っていても、実際はそよ風も吹かねえ、みたいな時もある。基本的に、台風の東側はヤバイです。西は大丈夫。強風域って、天気予報のように綺麗な円じゃないからね。
 
さて。終戦の日です。なんかね、この「終戦」って言葉が今ひとつ好きじゃないんですよ。他人事(ひとごと)感がある。我々には関係のなかった戦争がやっと終わりました、みたいな。それって、戦争という歴史を直視していないですよね。これは「敗戦の日」というべき。終戦より敗戦の方が事実に合っていると思うし、事実を直視している感じがします。
 
原爆とかも、そうなんですよ。「二度とこの過ちを繰り返さないように」とか、おきまりの文句を言うじゃないですか。だけど原爆を落としたのはアメリカであって、それは人為的な行為であるのに、まるで天罰が下ったかのような言い回しをする。これは結構、日本の特徴的な文化だと思います。何か嫌なことが起こるのは、人間のせいではなく、天(自然)のせいである、みたいな思想。
 
その根本は、日本の特徴的な地理にあります。まず島国であり、しかも大陸からは適度な距離がある。イギリスのように大陸に近くない。安全なんですよね。たまにモンゴル人とかが攻めてきても、うまいこと台風が来て、溺れて死んじゃったりする。つまり、日本には他民族から侵略されたような歴史が無いし、逆に侵略していったような歴史も無い(欧米との比較の問題ね。秀吉の朝鮮出兵とか細かいのは、そりゃあるよ)。「人」に対して、悪いイメージが無いんですよね。
 
一方、天災は他の地域と比較しても、多い方です。100年に1回ぐらい起こる大地震。今日みたいな台風も頻繁に来る。日本人にとっては、悪いことというのは自然に起こること、というイメージがあると思います。そこに原因は無いし、どうしようもない。だから祈るしかない、みたいな対応になります。
 
日本人の、戦争や原爆に対するイメージも、これに近いものがあると思います。何か悪いことをしたから天罰が下った、だからこれからはキチンと生きていこう、みたいな。非常にあやふやな精神論です。答えのない自然災害に対する態度としては、これで良いんですよ。だけど戦争に対する態度としては、良くない。戦争は人間によって起こったことなのだから、どうしてそうなったのか、という検証をしっかりしないといけない。直視しないといけない。
 
だけど、日本文化は「人間によって起こった嫌なこと」の歴史が非常に少なかったから、そういう振り返りの文化が無い。過ぎ去ったことはいいじゃない、という文化なんです。あんまり欧米文化は知らないけど、日本文化と比較すれば、何事も「人間が起こしたこと」みたいな思想があると思います。大陸で民族がごちゃごちゃしているところは、そうなるんですよ。また、そうじゃないと、文化として生き残れないから。
 
終戦の日じゃなくて「敗戦の日」といえば、戦争で日本が、我々が戦って、そして負けたんだなという確認になります。そしたら派生として、じゃあ勝ってたらよかったのかとか、そもそもなんで戦争をしたんだとか、そういう考えが生まれるんですよ。終戦っていうと、あらぬところから来た「戦争」という災害が過ぎ去った、みたいな感じになっちゃうんですよ。黙祷すればOK、みたいな。津波と変わらない態度です。
 
ちなみに欧米ではVJ DAY(ヴィクトリー・ジャパン・デイ)と言うそうです。対日勝利記念日、みたいな感じ。中国では抗日戦勝記念日、ですよね。まあ、勝った側だから「勝利」を前面に押し出すのは当然かもしれないけど、やっぱりそこには、戦争は人間の行為である、という思想があると思います。
 
負けたドイツやイタリアはどうなのかと思ったら「ナチスからの解放の日」とか「イタリア解放の日」というみたいですね。あと面白いのは、欧米の国は対日戦勝記念日を9月2日にしているんですって。何の日かっていうと、ポツダム宣言に日本が調印した日。韓国や北朝鮮は、日本と同じく、8月15日だそうです。この日付の違いも、ルール(法律)を重視する欧米文化と、実体を重視するアジア文化の違いって感じで面白いね。
 
──【NEWS PICKUP】────────
 
歩き回れるVRゲームのやつ
なにこれ超面白そう。いや、最近僕、オキュラスにハマってましてね。ビートセイバーってゲームなんですけど、すげー面白い。僕は片目が失明しているんだけど、それでも問題なく使用できますよ。両目だったら、立体感とかもっと面白いだろうけどね。オキュラスまじ面白いよ。買った方がいいよ。
 
で、このゲームセットっていうか、もう筋トレマシーンみたいな外観になっていますけど。走ったりできるんだって。すごいね。未来のエンタメがこうなってくると、本当に住むのは田舎の方がいいんじゃないかと思う。だって土地がいくらでもあるから、ゲーム部屋っていうか、ゲーム小屋も簡単に建てられますからね。走り回ったら運動不足解消にもなるし。楽しそうだね。
 
──【BOOK REVIEW】────────
 
『捨て本』堀江貴文
ご存知ホリエモンさんの新著。いろんなことを捨てることにより、しがらみを捨て自由になっていこう、という内容です。子供時代からの堀江さんの人生をなぞりながら、要所要所で何を捨てていったか、という時系列の縦軸があるので、堀江さんの歴史を辿りながら「捨てる」というテーマを掘り下げていきます。動けない理由の多くが「捨てられない」ということにあるのは納得です。キンドルなのでプレゼントは無しっす。
 
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