和噺

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大麻の噺

アメリカ西海岸のカリフォルニアが最初に世界の脚光を浴びたのは、1849年のゴールドラッシュ。金が発見されたと聞いた人々が、一攫千金を夢見て、アメリカ中から、世界中から集まりました。
 
金の発見前は、サンフランシスコの人口はたったの200人だったのが、一気に数万人に膨れ上がります。金が発見されたのは1848年だけど、翌年の1849年に多くの人間がカリフォルニアに来たから、この人たちを「49ers」と言います。アメフト(NFL)チームの「サンフランシスコ49ers(フォーティナイナーズ)」って名前は、このことに由来します。
 
金をきっかけに発展してきたカリフォルニア。1980年代にはご存知のシリコンバレーが誕生します。今、この文章を書いているパソコンも、皆さんが読んでいるスマホも、故郷はカリフォルニアのシリコンバレーと言っていいでしょう。
 
そもそも何でハイテク企業がカリフォルニアに集まったかっていうと、スタンフォード大学っていうスゲー大学がそこにあったから。卒業生とか関係者の企業が集まってきたんですね。もう一つちなみに、なんで「シリコン」かっていうと、半導体の原料がシリコン(ケイ素)だからです。豊胸手術とかは関係ないよ。
 
そのカリフォルニアで今、グリーンラッシュと言われる新産業が起こっています。このグリーンとは大麻のこと。2018年にカリフォルニア州では大麻マリファナ)が合法化されて、持っていても使っていてもOK、ってことになりました。最近ドラゴンアッシュの人が逮捕されちゃったけど、彼もカリフォルニアにいたら逮捕されなかったんです。まあ、日本では合法のアルコールも、サウジアラビアでは違法だしね。所変われば法変わる、です。
 
で、大麻が2018年にカリフォルニアで解禁されたことで、大麻関連のスタートアップ企業(新興企業)がわんさかと生まれているっていうのが、今現在。さて。アメリカ様が、カリフォルニア様が解禁したのだから、今後、アメリカ追従の日本はどうするのか。そもそも、なぜ大麻は違法になっているのか。その法律はいつ、何のために出来たのか。
 
まず、日本の大麻取締法が出来たのは、戦後すぐのこと。アメリカ様が日本を統治している時に、いろんな法律を(憲法とか)押し付けてきたんだけど、そのどさくさに紛れて大麻取締法もできました。逆に言えば、それまで大麻っていうのは普通に、日本の生活に密着していた。縄文時代から江戸時代まで、日本人は大麻と共に生活していたのです。
 
といっても、ミュージシャンが吸引してイイ気持ちになるという使い方は、大麻のごくごく一部の使い方。それよりも、繊維原料としての使い道の方が多かった。服から始まり、屋根の材料(かやぶき)、蚊帳を作ったり。現代でも、ごくごく一部では引き続き、使われていますよ。例えば、横綱の化粧まわし。あれは大麻原料の綱が使われています。
 
吸引系の使い方でも、例えば、ぐずる赤ちゃんに大麻を嗅がせると大人しくなるとか、そんな使い方も昔はしていたようです。マリファナ育児。また、大麻っていうのはすごく成長が早くて丈夫な植物だから、大麻のように元気に育ってほしいという願いを込めて、赤ん坊の着物には、麻の葉っぱの柄が伝統的に使われていたりもします。という感じで、日本では大麻は昔から生活に密着した、とても利用勝手の良い植物でした。
 
じゃあ、なんで大麻が違法になったかっていうと、さっき言ったように、アメリカがそういう法律を作ったからですね。その理由はアメリカに聞かなきゃ分からないけど、あいつらは禁酒法をも作っちゃうような、ある意味、くそ真面目な一面を持つ国ですから。また現実的な面では、石油製品の繊維(ナイロンとか)を普及させるために大麻(繊維)を規制したかった、という思惑もあるでしょうね。
 
大麻ってのは、もちろん、悪い面もあるでしょう。それが嗜好品としての麻薬の「入口」となり、もっと危険な覚醒剤とかにつながっていくという、世間一般で言われている危険性はあると思います(ま、それを言うなら、アルコールもタバコも同じだろうとは思いますが)。だけど一方では、日本で、そして世界中で数千年にわたって生活に密着して使われてきたという面もあるわけです。
 
今の日本の大麻のイメージというのは、悪い面ばかりです。だけど、良い面もあるということを理解しなきゃいけない。医療用大麻のように、副作用の少ない鎮痛剤、そして薬としての面もあるわけです。
 
大麻に限らずほとんどの物は、使い方によって悪い面も良い面も出てきます。例えば、日本では自動車があることによって、年間数千人の人が命を奪われています。でも、自動車を禁止しろとは誰も言いませんよね。自動車の便利な面を誰もが知っているからです。大麻に関しては、(まあ僕も実体験じゃなく聞きかじっているだけだけど)良い面も悪い面も知らないまま、イメージだけの議論になってしまう。
 
どうせ遠からず、大麻解禁の流れは日本に来ると思います。単に、欧米(つまり世界)の流れがそっちですから。時間の問題だと思います。だからその前に、しっかり大麻の実態を周知させた上で、大きなドタバタ無く解禁させることが大切だと思う。そこで必要なのは、イメージ戦略。依存性はアルコールより低いとか、そういうのを知らせないと。
 
心配なのは、今現在の大麻解禁勢力のイメージが、どうも悪いことね。スピリチュアル系のイメージっていうか、怪しげな感じ。草木染めのヨガ女とか、ひげもじゃロン毛のライブハウス男とか。怪しいじゃん。日本は年功序列の国ですからね。何かを変えたければ、しっかりした、背広のおじさまを看板に立てなくてはいけない。さらに、伝統的に大麻を使ってきた神道系の勢力とかを取り込んで、大麻マリファナというイメージを変えていくこと。
 
選挙で時々、大麻解禁をうたって立候補する泡沫候補がいますが、それよりも、超党派大麻解禁議員連合を作る方が早いんじゃないかと思いますけどね。あんま、党の方針と関係あるような話でもないし。ただ、大麻解禁は製薬会社も石油系会社も嫌だろうし、それとは別の、ロビイスト活動のための資金源が必要ですよね。
 
やっぱそこは、神道系と結びつけて、右翼系の団体にバックについてもらうとかね。大麻解禁っていうと、普通は左翼的なイメージだけど、意外と右翼の相性がいいと思いますよ。っていうか、ちゃんと顔を使い分けて、左翼右翼どっちも落とすべきだけど。で、超党派議員連合。それがいいね。法律を変えないことには何も動かないから、民間からボトムアップでやるっていうのは難しい問題ですからね。
 
もしくは、自治体で大麻で町おこしとかね。大麻特区。無農薬で育つし、奥まった田舎ほど畑の管理もしやすいし。中山間地域の良い産業になりますよ。大麻の栽培は、申請すればできるんですよ。さっき言った、横綱の綱用の大麻は、普通に日本の農家が栽培していますからね。だから自治体ぐるみで許可を取って、解禁前に準備しておけば、スタートダッシュかけられるから。離島もいいよね。盗まれにくいから。