和噺

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人付き合いの噺

「地域や住民同士の関係性にもよるとは思いますが、田舎での近所づき合いは難しいという話を聞いたことがあります。どう感じていらっしゃいますか?」という、超まともな質問をいただきましたよ。火星の話とかいうふざけたリクエストに答える前に、まずこういったご質問に答えなければなりませんね。お答えします。
 
ケースバイケースじゃね?( ´∀`) ですね。
 
僕のケースで言えば、近所づきあいとか全然難しくない。楽しくやってます。とても良い関係であると、僕は思っています。相手に確認したわけじゃないけど。
 
田舎っていっても、千差万別なんですよ。どのくらい千差万別かっていうと、僕の住む人口数千人の町は、ざっくり半分ほどが市街地(国道沿い、コンビニとかもある)に住んでいて、あとは山の中の集落が10個ぐらいある、って感じ。山の中の、一つの集落の人口は100人程度だと思ってください。
 
で、僕の住む集落には、移住者が結構います。集落全体で、ウエルカムとは言わないけど、特に誰が来ても気にしないような雰囲気がある。そういう雰囲気もあって、移住者が多いんじゃないでしょうか。一方、同じ町の別の集落には、一人も移住者がいなかったりする。
 
と書くと、開放的な集落と閉鎖的な集落、閉鎖的な集落は良くない!という価値観の物差しが登場してしまいますが、それは我々、移住者側の物差しです。ずっと地元に住んでいる人からすれば、移住者が来るよりも、ひっそりと静かに暮らした方が心も穏やかである、という価値観もあるでしょう。別に、どちらが良い悪いという問題ではありません。
 
ただ、たかが人口数千人の町の違う集落で、それぐらい違う「文化」があるということです。その文化の遠因となったのは、例えば昔からの街道沿いであるとか、日当たりの良さだとか、農地の豊かさだとか、そういう多々の事象でしょう。結果として、違う文化がある「集落」が、幾万と日本には、ございます。
 
だから「田舎」と一括りに言うことは出来ないんですよ。近所づきあいが難しい田舎もあるだろうし、特に干渉し合わない都会的なマインドの田舎もあるでしょう。そして一方では、すげーウエルカムな田舎もあるでしょう。
 
僕は就職経験が無いからアレだけど「会社」に例えると分かりやすいかもしれません。「会社での人間づきあいは大変だと聞きますが、どうでしょうか」という質問には「会社によるんじゃない?」としか言いようがないですよね。同じ会社でも、部署が違えば違うでしょうし。そういう感じです。田舎の近所づきあいも。
 
僕の少ない経験から言えば、どちらかと言えば、こちら(移住者)から心を開いて、飛び込んでいくべきだと思います。会社と違って、向こう(田舎)が募集して移住してきたわけじゃないんですから。こちらからお邪魔しているわけですから。こちらから「怪しいものじゃないですよ」アピールをして、積極的に親しくしていけばいいんじゃないかと思いますよ。
 
ただ、巷(ちまた)には「田舎の人付き合いは難しい」という論もあふれています。そういうエピソードにも事欠きません。それはそれで真実の一つでしょうが、僕は、そこには一つのバイアスがかかっていると思います。「人間関係が苦手なやつが都会から田舎に来てしまっている」バイアスです。
 
田舎暮らしを始めるメジャーな理由に「都会(会社)の人間関係に疲れた」ってのがあると思います。そもそも、人間関係の苦手な人、人付き合いをしたくない人が、田舎に移住してきているというケースが多いのですよ。で、そういう人が「田舎の人間関係は難しい」って言っている。これ、フラットな条件じゃないですよね。それ、田舎とか関係なく、お前のコミュ力が低いだけの話やんけ、と思います。
 
都会でも田舎でも、同じ人間、同じ日本人、そう変わりませんよ。今まで人間関係をうまくやれていた人は、それと同じ感じで田舎に来たら、普通にうまくいくと思いますよ。逆に、今まで人間関係に苦労してきた人は、自分に原因があることもあるだろうから、そのままの感じで田舎に来ても似たような結果になるんじゃないでしょうか。
 
まあ、移住をきっかけに新たなマインドになればいいだけのことですよ。せっかく田舎暮らしをするんだったら、楽しく出来た方がいいですよね。近所づきあいも、嫌なものとして避けるのではなく、積極的にそこに楽しみを見出していった方が、人生も、生活も、楽しくなると思いますよ。会社の人間関係と違って、ずっと顔を会わせるわけじゃないですから。
 
道で出会った時、スーパーで出会った時、何かをいただいた時。話し込んで長くなっても、せいぜい10分ぐらいのものでしょう。その10分間、人間関係が苦手な、いろいろ傷ついてきた人でも10分間、頑張って、笑顔で心開いてみてください。きっと、良い暮らしが訪れると思います。