和噺

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ガソリンの噺

京アニの火災が大変なことになりましたね。「ガソリンをまいて火を放った」とのことですが、今日は「ガソリンをまいて火を放つ」と「灯油をまいて火を放つ」の違いについて書いてみます。
 
田舎では、草刈りの後の枯れ草とか、枝とか、ゴミとかを、ちょこっと燃やしたいな、なんて時に燃やすことは良くあります。細かいことを言うと、野焼きは法律で禁止されてるとかありますが、住宅が近くにないのであればOKじゃね、って感じでやっています。一応「農業でやる野焼きは良し」みたいな、法律の補足もあるしね。
 
まず基本から。野焼きの絶対的なルールとして、なるべく雨の日に燃やしましょう。晴れが続いた、空気が乾いている時に燃やしてはいけません。乾いている方が燃えやすくていいじゃんと思うかもしれませんが、山火事になりますからね。野焼きに最高のタイミングは、晴れが1週間ぐらい続いて、草や枝が乾いた後に降る、雨の時です。野焼きタイムです。うちの集落でも、そんな日は至る所で煙が上がります。
 
とはいえ、そんなにうまいこと、適度な雨が良いタイミングで降るとも限りません。夜中のうちから降り出して、朝から焼こうと思った時には結構びしょびしょ、とか。火も付きにくいですわ。そんな時は、灯油の出番です。
 
はい。「灯油」ですよ。「ガソリン」じゃありません。石油ストーブに入れるのが「灯油」。自動車に入れるのが「ガソリン」です。ハイオクも「ガソリン」です。軽油は「灯油」に近いです。
 
灯油とガソリン、何が違うか。引火点が違います。燃えやすいか、燃えにくいかってことです。ガソリンはめちゃめちゃ燃えやすいです。マイナス40度っていう気温の中でも気化して引火するのが、ガソリンです。対して灯油の引火点は50度です。プラスの50度ね。なかなか燃えない。ゆえに安全。
 
燃やしたい草や木に灯油をぶっかけて燃やすっていうのは、まぁあんまりオススメはしないけど、僕は時々やります。でも、これをガソリンでやると死にかねません。ガソリンは一気に気化(蒸発)して空気と混ざります。そこに着火すれば、空気が一気に燃えます。爆発します。もう、超危険です。ドリフのコントみたいに、髪がアフロになって口からボフッと煙が出ます。絶対に、ガソリンをまいてはいけません。
 
「混合」っていうのもありますが、これは草刈機とかの2サイクルエンジンに使う、オイルを混ぜたガソリンのことで、まあガソリンですわ。「混合」は「ガソリン」じゃないからOK、じゃないですよ。「混合」も絶対、ダメ。ダメ、ゼッタイ。
 
とにかく覚えて欲しいのが「ガソリンは危険」ってことです。「ハイオク」「ガソリン」「混合」、全部、超危険です。そして比較的安全なのが「灯油」と「軽油」です。焚き火の燃料として、いざとなったら使っていいのは、灯油と軽油です。
 
さて。倉庫の隅っこにある、正体不明の燃料。田舎暮らしでは、よくあるシチュエーションです。これの見分け方。まずは見た目で、液体が赤かったらガソリンです。透明だったら灯油です。青(緑)ぽいのは、軽油か混合です。赤い液体は、絶対に燃やすな。
 
で。混合が2つ、出てきました。混合はガソリンにオイルを混ぜたものですが、このオイルが、赤かったり青かったり緑だったりするんですよ。だから混合は色とりどり。実際は、青い場合が多いですが。色の違いは、ただ単にメーカーによる違いです。
 
昔は混合用オイルもいろんな色があったらしいんですが、ハスクバーナっていうメーカーのオイルが優秀で、その色が青だったんですって。で、「オイルは青いのがいい!」って田舎民に広まったから、じゃあうちも青く着色するかっていうメーカーが多くなって、青オイルが増えました。赤オイルもあるけど、少ない。
 
で。それとは別の話で、ガソリンには赤い色(オレンジぽい)を着色することが法律で義務付けられています。普段、自動車に給油していてもガソリンそのものを目にすることが無いから気づかないでしょうが、ガソリンは赤いです。そんで。軽油は緑です。緑に着色されています。セルフガソリンスタンドの、ガソリンの取っ手が赤くて、軽油は緑でしょ。そういうことです。赤いガソリンと緑の軽油です。武田鉄矢です。
 
だけど、ペットボトルに入れたガソリンって日光に当たると色が飛びますよねー。大五郎の取っ手付きの4リットルペットボトルに入れて、倉庫の隅っこにある、あいつのことです。田舎あるあるです。ボロボロの大五郎ペットに入った謎の透明の液体が、(元)ガソリンか灯油か分からないってこと、ありますよねー。ちなみに、劣化したガソリンを機械に入れると、キャブレターが目詰まりして壊れるので、やめましょう。腐れガソリンと言います。
 
そういうガソリンと灯油の区別の仕方は、蒸発の速度です。すぐ気化するのがガソリン。気化しないのが灯油です。ガソリンは、あっという間に乾いていきます。指先にちょっとつけて、10秒くらいで判別できます。
 
まあ、とにかく覚えて欲しいのは、繰り返すけど、ガソリンは超危険、ってことです。絶対に乱雑に扱わないこと。灯油と軽油は大丈夫。事故が起こるのは、ガソリンです。ガソリン危険。赤いガソリン、緑の軽油。灯油ストーブにガソリン入れたら、死にます。覚えとけよ! 試験に出るよ!